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2007年1月 5日 (金)

ある年末

 友人が教鞭をとっている小学校で、ある事件が起きた。教え子が年内に引っ越しを強制されているという。家賃を半年分滞納しているためだ。学校中が大騒ぎになった。
 9人家族。20歳を頭に下は3歳。小学校に6年生を含めて3人通っているとか。こういう家の子に限って、どの子も実に可愛い子ばっかりだった、と友人はため息をついた。父も長男も失業中で、母が1人パートで働いている。このままでは、全員路頭に迷ってしまいそうだ。
 役所も動いたが、公営住宅の入居条件は、税金を滞納していないことが絶対条件らしい。大家が鍵を取り替えると言ってきていて、事態は切迫している。
 幸い父親が一週間前に仕事に就いたらしく、給料を前借りしてなんとか凌いだそうだが、1月9日まで延ばすのが精一杯らしかった。

 街にはジングルベルが鳴り、街灯にはイルミネーションが色とりどりに点滅。夜目にもまばゆく飾りたてている家さえある。その一方で、眉をひそめ、小さな肩を寄せ合って震えているいる家族が居る。

 私が中1の時、箱根に遠足があった。が、クラスで私1人参加出来なかった。級長だった私が行かないのを訝しがった先生が、事情を聞いて旅費を出して呉れた。母しか働いていなかったので、お金を言い出せなかったのだ。あの時はホントに嬉しかった。お金に手紙が添えてあって、”元気出して。これでみんなと一緒に行きなさい。....”親友と一緒に号泣した。人の情けが有り難く身にしみた瞬間だった。今日の私に少なからぬ影響があった事は確かのようだ。

 友人の話を聞いたとき、私の辛かった過去が何故か重なりあって想い出された。

 

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